2021/06/02 19:33
前回とうふの味について書きましたが、とうふの美味しさの決め手となるのが大豆です。
ある著名な料理人の方が料理は素材が6割、包丁4割と言われてましたが、とうふ作りも同じで大豆が6割程をしめます。
大豆から出てくる味の違いは私共加工する側からは、くやしいですがどうしようもなく、とうふ作りも農業の延長のような感じがしてなりません。
原材料(大豆・水・にがり)と作り方のシンプルさゆえに、素材の目利きが特に必要ですが、国産大豆にもいろいろな種類(約130品種)があり、それぞれに向いた適正品種を選ぶべきで、国産大豆なら何でも良いとは限りません。
今回ご紹介する大豆はナカセンナリという品種の大豆でして、ほうじゃく種を母にネマシラズ種を父に持ち、昭和53年6月に長野県で生まれ、タンパク質と糖質成分が共に多く含まれていて、油分が少なく、とうふ作りには最適の大豆です。
ナカセンナリ大豆を知ったのは10年位前、長野県松本市在住の篤農家・浜幾郎氏(浜農場社長)との出会いからです。
大豆を炒って食べると美味しくて、味噌処でもある信州人の大豆に対する熱意を感じました。
まさに「味は人なり」ですね。
現在3ヘクタール程、農薬を最小限にして無化学肥料栽培をお願いしておりますが、このナカセンナリ大豆を是非、四国・香川の地にできないものかと思いを馳せております。